「内向き志向」批判は「内向き志向」志向?
昨日の夜こんな事を呟きました。
今、日本人留学生に関連したプロジェクトを進めていて留学生のデータに触れる機会が多くなっていき、この事を感じるようになりました。
テレビや新聞などで報じられる「内向き志向な若者が多い」という情報、そしてインターネット上での、そのデータの読み違いに関する批判。
真実としては確かに、データの読み違いがあると思います。
海外という選択肢がアメリカ以外にも広がったので分散したのと、少子化による留学適齢人口が減少している。
マスコミはこの2つを視野に入れないで報じているという意見。
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理由はいくつか考えられるだろう。
まず、英語圏でも昨今、留学生の獲得競争が激しくなっていること。たとえば、イギリス・カナダ・オーストラリア・ニュージーランドなどのもう当たり前の「アメリカの競合」のみならず、 やインド・ などの新興勢力も、この争いで台頭しはじめている。
二つ目には、日本が文化的・経済的に成熟度が高まったことがあげられる。アメリカで先進技術や学問をキャッチアップすることが主目的の中国や韓国とは異なり、日本ではヨーロッパやアジア各国で、多様な文化を学ぶ人が多くなった。産業界主導もしくは就職や研究のため、といった留学ではなくなってきた結果、アメリカ一辺倒から世界への分散が起きた、ということなのだろう。
それでも、2004年以降の微減が気にはなる。しかし、これも説明できる要因がある。それは、図表④に示す留学適齢人口(18~29歳)の減少なのだ。
ちなみに、留学適例人口当たりの留学生数は、直近2009年現在でも0.4%と過去最高を更新し続けている。つまり、人口当たりの留学生は増え続けているのだ。
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--------しかし、このデータを示すことが、tweetでも書いたように、何を目的にしているかがわからない。
「内向き志向」批判は、結局、「現在は「内向き志向」な世界ではないから安心して」という
「内向き志向」志向という矛盾を産んでいるんじゃないか、と思いました。
留学生のデータを調べていても、このマスコミデータ批判ばかりで、「留学生が増加してる、そして?」の意見が無い。
そして自分が感じるように、「内向き志向」は確かに存在する。
自分の卒業した高校、そして自分の周りの人の意見がそうであるように、僕たちグローバルネイティブ世代(
)に対応した教育システムが成り立っていない。他のアジアの国は確実に日本より、グローバルネイティブ世代に対応した教育システムを創り始めている。
目的の無いマスコミ批判をしてる場合ではなく、
このシステムをどう変えていくか、を真剣に考えなくてはならないんじゃないかと思います。