箱
例えば、ダイヤモンドより硬い物質で出来た箱に入った「真実」みたいなのがあって、 その箱の表には、それを隠すために書いた絵とか飾りがある。
多くの人はその絵をみて、「これは面白い箱だね。」とかの反応。
いつしかその箱は「楽しい箱」になっていた。
ある日、とある少年がその中身が気になって、どうにかして開けようと試みる。
でも開かない。ダイヤモンドより硬い表面は壊すことも出来ない。
ある日、大きな鳥がその箱をどこかへ運んでいってしまった。
その箱は「楽しい箱」のまま世界の「記憶」へ変わっていった。
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今日は友達のお通夜だった。 ピンクのレスポールが似合う女の子。
細い体から無理矢理出す歌声で多くの友達にhappyをシェアしてた。
15年間世界で一番強い敵と戦い続けた。
その中で多くの戦友に勇気を与えた。自分もその中の1人だった。
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ある人は「あの箱は楽しかったな」 またある人は「見てると悲しさが吹き飛ぶよ」
1人の少年は探し続けた。
箱の中身はなんだったのか。 何が入っているんだ。
ある日、少年はカラの箱を拾う。
期待はしたが、自分の探ししてたものではなかった。
しかし、似てるその箱の形に、「自分もあの箱のようなものを作ろう」と思った。
覚えてる限りのあの箱を再現しようと、表面を楽しい絵で塗り始めた。
3ヶ月かけ、やっと納得のいく絵になった。
そして中身はカラのまま、色んな人に見せた。
「うーん、楽しいけどな」 「あの箱に似てるけど、ちょっとね」
少年は中に色々なものを入れてみた。ハートだったり、カラフルなアメだったり、音楽だったり。「楽しい箱」を作る中身を探さなきゃ。
しかし反応はイマイチ。
やけになった少年は、 余っていた黒のペンキで中の色を黒く塗りつぶして去って行った。
数日後、 「あの箱が戻ったんだって!」 と町では噂話が聞こえてきた。
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本当に多くの人がお通夜にきてた。
あんな待ち時間長いの清志郎のお通夜以来
清志郎並にロックと愛を歌い続けた18年。
本当にかっこよかった。 次に会えたら一緒にバンド組みたいな。
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数年後、旅をしていた少年は、 見覚えのある箱を見つける。
あの箱だ。 何年もかかってボロボロになった表面を触ると、中を見ることができた。
黒で塗られた箱の内部に、一枚の紙が入っていた。
その紙にはこう書いてあった。
「」