「予定調和の情緒的破壊」DMB#05
Dhingana Mail バックナンバーシリーズ (DMB)
2011.11.4 Dhingana Mail #05
今までずっと悩んでいた「『松本人志の笑い』について当てはまる一言は?」 の疑問に対しての答えがでました。
松本人志の笑いは「予定調和の情緒的破壊」
インタビューなどでよく彼が話す、「過去の笑いを捨て続ける」という一言ですが、
これは彼の創る漫才やコントなどに垣間見える「破壊」という部分に直結してるんだと思います。
今までの形を破壊する、破壊による創造(創造的破壊)。
予定調和を崩して創りだす新たな形。
イギリスに、モンティパイソンというコメディグループがいました。
一時期はイギリスで大ヒッしたグループですが、途中から創造的破壊によるコンテンツの高いクオリティがマニアックとされ大衆の価値観とずれてしましました。
「松本裁判」という本に書かれていたのですが、破壊は死のイメージ(タナトス) 心理学的には大衆受けはせず、マニアックなイメージ。
そしてその逆を行くのが「情緒」 人間的な部分をさらけ出すことにより作られるイメージ。 モンティパイソンが受けなくなってしまったのは、あまりにタナトスの部分を極めようとしたから。
それに対して、松本人志の「ごっつええ感じ」の大ヒット、そして「ガキの使い」が今でも続いてる理由は、 彼の笑いには「悲しさ・切なさ」=「情緒」が入っているからです。
「現代の予定調和を情緒的に破壊していく」スタイルが、 新しい笑いを生む者、そして同時に大衆を導く者 である所以なのだと思います。
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